Q&A:出世コースに乗れていないのですが、転職を考えるべきでしょうか。

転職サイト 比較   転職エージェント おすすめ

出世コースというのはいつ変わるかわかりません。例えば、メガバンクにおいては、IT推進部署はあまり出世コースとはみなされていませんでしたが、2015年頃からフィンテックが叫ばれ始めたこともあって、一気に花形部署の扱いを受けるようになったと聞いたことがあります。

注1)FinTech(フィンテック)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きを指します。身近な例では、スマートフォンなどを使った送金もその一つです。

また、数年前にオープンイノベーションという言葉が流行して以降、大手企業の中で新規事業を創出する機運が高まってきていますが、大手企業においては、新規事業部署というのはエース社員が行く部署ではなく、率直に言ってしまえば、王道の出世コースではなかったように思いますし、その傾向は今もそれほど変わらないのかもしれません。

注2)オープンイノベーション(英: open innovation, OI)とは、自社だけでなく他社や大学、地方自治体、社会起業家など異業種、異分野が持つ技術やアイデア、サービス、ノウハウ、データ、知識などを組み合わせ、革新的なビジネスモデル、研究成果、製品開発、サービス開発、組織改革、行政改革地域活性化、ソーシャルイノベーション等につなげるイノベーションの方法論のこと。

ただ、そういった部署で経験を積めば、新規事業開発に関する実務経験というポータブルスキルが蓄積されるので、市場価値の向上につながる可能性もあります。

注3)ポータブルスキルとは、特定の業種・職種・時代背景にとらわれない能力のことです。たとえば、真面目さや積極性、几帳面さなど、その人のことを表す性格や人柄などの評価をいいます。資格などのように、明確な基準がないことが特徴です。

その場合、出世コースにはもしかしたら乗れていないかもしれないですが、市場価値は着々と上がっていることになりますし、それはそれでありかもしれません。

要するに何が言いたいかというと、出世コースに乗れていないと不安に思う前に、「一見すると出世コースに乗れていないように見えるけれど実はこれは見方を変えれば出世コースに乗っているようなお得なキャリアを自分は歩むことができているのではないか」と立ち止まって考えてみてほしいということです。少し見方を変えてみるということですね。

この辺りについては、自分だけで考えるのも難しいと思うので、転職サイト(参考:転職サイト比較)や転職エージェント(参考:転職エージェントおすすめ)に登録し、様々な意見を聞いた上で判断すると良いと思います。